産業ソーシャルワーカーはすべての士業に必要な学習となる

 

SATO社会保険労務士法人CEO

佐藤良雄

 

内閣府が閣議決定した新成長戦略では、2020年までの目標として現在の従業員数50人以上から、事業規模に関係なく全ての企業がメンタルヘルス対策を実施するということが掲げられています。

企業の人事労務担当者や管理職、経営者にとって、このメンタルヘルス対策にどのように取り組んでいけばよいかは、喫緊の課題となっています。

従業員がメンタルを悪化させると、企業経営に及ぼす影響はどのようになるでしょうか。労働生産性が低下し、他の従業員に負荷がかかり業務量や残業が増えるという負のスパイラルが発生する可能性が出てきます。

最悪のケースで過労死が発生したなら、企業のダメージは計り知れません。遺族から民事訴訟で損害賠償請求をされる場合もあるでしょう。あらゆるリスクを最小限に食い止めるためにも、初期段階でのケアが何よりも重要なのです。

我々士業ビジネスはこれからの時代、資格を活かしてそれなりに事務所経営ができたとしても、さらにもう一歩何かの分野に特化していかなければ競争には勝ち抜けません。

一般的に、メンタルヘルスというと精神科医や社会保険労務士が取り扱うイメージが強いですが、実際は社労士のみに限ったことではありません。顧問を抱える税理士がメンタルヘルスの分野に強くなることで、顧問先に適切なアドバイスができることもあるでしょう。つまり、すべての企業にかかわる士業が伸ばして良い分野なのです。もちろん士業に関わらず、企業コンサルティングを行うすべてのビジネスパーソンは、メンタルヘルスの意識と知識を高めることが重要と考えます。ぜひ、産業ソーシャルワーカーの学習を実務に活用してください。